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来局者数がゼロでも

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この記事の背景

6年前に開局したての頃に頻発していた「来局者ゼロ」の恐怖。精神的にも良くない状態が続くためにこれを乗り切ることも開局時には重要なポイントだと思います。この来局者ゼロのときに何を考えてどう乗り越えたのか記事にしました。

来局者ゼロなんて本当にあるの?

6年ちょっと前に薬局を開設してから約1年間は来局者ゼロが頻発していました。というのも月の来局者が30~50名くらいだったために実働日数の20日で割ると必然的にゼロの日ができてしまいます。

当時は私1人で運営していたので、来局者がゼロということは誰とも話さずに家路につくという生活です。朝から通勤して掃除して、誰も来ずにレジを閉めて夜に帰るというサイクルでした。

面調剤で開局しているため自分自身だけで解決するしかない問題でした。そうなると少しずつ「負」の感情が湧き上がってきてしまいます。

来局者ゼロがもたらす精神的なダメージ

今日もゼロだと明日もゼロではないか

いつもこう考えていました。明日もゼロなら掃除なんてしなくても良いのではないか、レジやお釣りの用意なんてしないでも良いのではないか、どうせゼロなら明日は薬局に行かないでも良いのではないか。

このように精神を蝕まれます。私の性格は比較的楽観的ですが、それでもさすがに毎日のことになると耐えることが難しくなってきました。

世間体が気になる

開局しているがお客さん(患者さん)がいない店に対して、近隣の方はどのように見るのだろう。かつてのMRの友人は現状に対して負け組だと思うのではないか。このような周囲からの視線が気になってきてしまいます。

その結果、自分なんて必要とされていないのではないかという感情が生まれて、気持ちが落ちてしまします。

借金の重圧に潰されそうになる

患者さんが来ないので薬はほとんど動きません。しかし、少量の薬の支払いレセコンの使用額などに対して少しずつ借入金の残高が減ってきます。終わりの見えない戦いの中で、軍資金が枯渇する恐怖というのは非常に大きいものでした。

来局者ゼロのときどう乗り切ったのか

あまり深く考えないことにした

全てのストレスの元凶はお金に関するものでした。そのためにお金に関して一時的に考えるのを止めました。いくらで黒字になるのかなどの収益で考えるのではなく、1人の患者獲得にはどこに行けばよいのか手あたり次第で訪問しました。高齢者コミュニティー、子ども会、地域包括支援センター、小学校、中学校、幼稚園など様々なところに顔を出していました。

お金のことを考えないようにすることで(現実逃避ではありますが)自由に過ごして新しい発想を加えながら働くことができました。

ヒマだと割り切って過ごした

勉強したり、営業したりで1日を埋めて種まきをしていたように述べていますが、現実はそれだけではありませんでした。私が1人薬剤師のときに一番見ていたのは「警察24時」でした。当時はYouTubeで違法アップロードされているものも多かったので、毎日のように「警察24時」のような番組を見て、自分よりも情けない奴がいると精神を保っていました。同じような理由でホストの転落人生を扱った「ザ・ノンフィクション」も見ていました。一番ダメなのは私自身ですが、現実逃避をしていたのかもしれません。

実は意味があった「警察24時」の視聴

全く無駄なことをしているわけではないのです。何を考えていたのかというと長期戦を制するためには折れずに開局し続けるしかないと考えていたので、日々のストレスを減らしながら薬局の中にいる必要性がありました。この手法によって1日も休むことはなく続けることができました。

まとめ

来局者がゼロなんて気にすることはありません。数年後には笑って過ごせていますので、今はストレスを少なくし、楽しく毎日開局することを考えれば良いと思います。営業などに外に出て、ストレスを感じても、翌日にはリフレッシュできる環境を自身で作れれば良いと思います。ただし、くれぐれもYouTubeだけ見て、待っているだけにはならないようにしてください。営業と調剤業務とリフレッシュのバランスを大切にしていきましょう。