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保険収入全体ではなく、技術料でプロットする必要性

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この記事の背景

保険収入全体での売上を追っていく戦略が誤っているわけではありません。保険収入全体でグラフなどを立てて、売上を可視化しながら行っている方も多いのかもしれません。しかし、私自身の経験上では目標の立案、検証を行う上で保険収入全体ではなく、技術料で追いかけた方がわかりやすいと思います。

まだ目標を立てていない方、半期や決算での検証ができていない方は少し見てみてください。

薬局自体の売上の構成

保険収入と保険外収入の構成要素

保険収入

薬剤料

技術料(便宜上ですが、調剤技術料、薬学管理料、居宅療養管理指導料)

特定保険医療材料

保険外収入

OTC

食品

零売

自費診療

それぞれの変動要因

目標を立てるときには自身でコントロールできる要素と自身ではコントロールできない要素を分けて考えなければなりません。自身でコントロールできない要素に関しては望んでもその通りにならないものです。

薬剤料

コントロールできる要素

先発品 or 後発品

コントロールできない要素

処方薬剤

処方日数

技術料

コントロールできる要素

調剤基本料

調剤料の加算

コントロールできない要素

処方日数

技術料の加算は多岐にわたっているために、全体で考えると薬剤料が入ることでのバラつきが多くなることがわかると思います。ここで例を2つ考えてみてください。

例①

例えば月の売上目標を100万円増加と設定したとします。そこで、1回の調剤で薬剤料が150万円となる新規患者さんがいるとします。この店舗は目標を達成したでしょうか?

多くの方がしていないと回答すると思います。薬局では1錠10円から数百万まで取り扱う薬剤がある以上、このバラつきを除かなければ意味がないのです。

読んでいただいている中には、同じ収益なのだから関係ないと反論を出す方もいると思います。そこで2つ目の例です。

例②

2店舗があり同じ営業利益を出しているとします。1つが先ほどの150万円の薬剤料の店舗です。15%の薬価差益があり、売上総利益は22万5千円です。もう1店舗は40名の患者がいて、技術料のトータルで薬剤料50万円、技術料15万円の店舗です。こちらも50万円に15%の薬価差があるとして、売上総利益は22万5千円です。どちらの方が経営的に安定するでしょうか?

なんとなく後者を思い浮かべると思います。それは戦略として150万での薬剤料の方を集患する効率的な方法が思いつかないからだと思います。例えば肝炎の患者だけを効率的に集めるには肝炎の専門医の前などに薬局を構えたり、肝炎だけに特化した相談会を開くなどしなければ難しいでしょう。難病や稀少疾患にターゲットを絞った集患には非効率的です。

また在庫リスクも考えなくてはなりません。不動在庫に関しては流動資産として計上されるため、薬局に置いておくと資産の対象になります。定期的に流れていかなければなりません。すべてが捌けたとして22万5千円の利益を生む薬剤も、在庫になると150万の利益を食べるゴミです。

技術料でプロットする理由

以上を踏まえて技術料を中心に考えるのには下記の3点の理由があります。

1.技術料にはばらつきが少ない

技術料にはばらつきが少なく、行動で補うことができるという特性があります。患者ごとでのバラつきを最小限に抑えることで、1人当たりでの利益を計算しやすく目標設定がしやすくなります。

また、加算等によるコントロールできる部分も大きいため、底上げなども思った通りに行うことができます。

2.薬価差益などを考えなくてもよい

薬価差益に関して、今も最重要ポイントとして考えて時間を割いているのであればその労力を患者対応に向けた方が得策だと思います。過去をさかのぼってみても個人店に対しては少しずつ利幅は少なくなっていることを感じているのではないでしょうか。毎年の改定になることでさらに薬価差での利益確保に頼ってしまうと、少しずつ利幅が足りなくなる計算になります。

また、在庫のリスクなども踏まえて考えると、利幅で得られる利益は在庫の解消分にしかならなくなるかもしれません。

しかし、目標設定の計算上で薬剤費を考えなければゼロで考えて問題ありません。棚卸額なども考えなくても良いのでシンプルに計算できます。

3.逃げ場がない

全体での収入で追ってしまうと細かい加算を見逃しやすくなります。大きな金額にマスクされて4点、10点などの小さな数字に目が向けられにくくなります。大きな数字から目を外すことで4点、10点の大きさがわかるようになり、保険収入を上げるための施策を検討するようになります。

以上3点が技術料だけに着目して経営を考える理由です。もし仮に技術料だけで毎月の固定費を支払うことができれば確実に黒字です。技術料だけを追うことで損益分岐点もわかりやすくなります。シンプルに、行動でプラスにできる、このポイントを外さずに目標の立案を行うようにしていきましょう。

まとめ

目標設定上で様々な要素を加味すればするほど複雑になってしまいます。1人当たりの単価設定に関しても技術料であれば簡単に設定することができます。シンプルな運営を行うことで目標の振り返りが簡単になり継続することができます。さらに空いた時間で新しい取り組みなども仕掛けることができるので、目標設定の際には技術料でプロットをしてみてください。

わかりにくいことや不明点があればTwitterからでもご連絡いただければ幸いです。