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乳幼児服薬指導加算

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乳幼児服薬指導加算のときに薬歴に何を書いてよいのかわかりません。

チャンピオン

これに関しては個別指導でも必ずピックアップされる加算だね。ポイントは「体重」「指導」「手帳」の3点になるから押さえていこう。それでは個別指導の際の指摘事項も併せて確認をしていきましょう。

個別指導の際に注意されたこと

※以下の事例は私の担当官だけの見解かもしれません。各都道府県での対応は異なりますので注意してください。

1回目の個別指導(3年目)のときの事例です。私は3回も個別指導を受けています。

皮膚科に初めて受診した生後5ヶ月の乳児。weakのステロイドとmediumのステロイド、保湿剤が処方されていました。

そこで体重を確認して、剤型なども問題ないので、下記3点を服薬指導のポイントに盛り込みました。

初めての外用薬で親が塗り方がわからない

ステロイドに対する不安があるかもしれない

乳幼児の皮膚は大人と比較して薄いので注意が必要

そして、指導を実施したうえで、

患者さんのお薬手帳に指導内容を記載

以上のことを実施したうえで、

乳幼児服薬指導加算を算定

しました。すると

個別指導担当官

塗り方がわからない?乳幼児に特別な特別な塗り方でもあるのですか?

ステロイドの不安?乳幼児だけが抱く不安なのですか?大人も初めて使用する場合は不安を感じませんか。

大人と比較して皮膚が薄いのは乳幼児だけですか?小児もではないですか?

こう言われました。皆さんはどう思いますか?そして最後に

個別指導担当官

通常の服薬指導でもその点はカバーできるのではないでしょうか。加算の要件を満たしているかをもう一度確認したうえで、対象となるすべての患者さんを確認して1年分返金してくださいね。

トラウマになりそうです。つまりこの指導官が言うには「乳幼児服薬指導加算」は加算なので、通常の服薬指導+乳幼児に特化した指導を実施するようにということです。

個別指導の際に確認したことは、乳幼児の特徴として「話せない」「食事がミルク」「吐きやすい」など、その特徴と結び付けてみると、乳児に特化したものになるのではないかとアドバイスを頂きました。

私は2回目の個別指導、3回目の個別指導は算定する対象患者を絞って指導を回避していました。

乳幼児服薬指導加算について見てみましょう

(1)乳幼児服薬指導加算は、乳幼児に係る処方箋の受付の際に、体重、適切な剤形その他必要な事項等の確認を行った上で、患者の家族等に対して適切な服薬方法、誤飲防止等の必要な服薬指導を行った場合に算定する。

(2)乳幼児服薬指導加算を算定した処方箋中の薬剤の服用期間中に、患者の家族等から電話等により当該処方薬剤に係る問い合わせがあった場合には、適切な対応及び指導等を行うこと。

(3)(1)における確認内容及び指導の要点について、薬剤服用歴の記録及び手帳に記載する。

薬歴に指導内容を記載、手帳に指導内容のポイントを記載

手帳のない患者には算定不可(手帳を忘れた場合にはシールに指導内容を確認の上、次回の受診時にシールの貼付がなされているかチェックをする)

体重は毎回の聴き取りでなくて構わない(間隔は薬剤師の判断で問題なし)

ワタシ

ここまで確認しても「なぜ」私の薬局が算定不可として指導されたのかわかりません。指導官によって曖昧なラインがあるのかもしれません。どこにも「乳幼児だけに対応する特別な服薬指導」とは読み取れませんでした。が、不服申し立てしても仕方ないので、柔軟に対応していきましょう。

実際に何を書けば良いのかを考える

乳幼児服薬指導加算はいくつかのパターンを覚えてしまって大丈夫です。そこからオリジナリティを出して、手数を増やしていくようにしましょう。

様々なサイトで例文が出されています。私からすると個別指導の内容と合致していないもの多くあるので注意が必要です。ここでは「なぜ乳幼児に必要か」「乳幼児に特化した指導」の2点がわかるように解説していきます。○○なので(なぜ)△△をしてください(特化した指導)を基本として記載していきます。

算定までの流れをチェックする

薬剤を確認する

⇒ 過去の指導内容を確認する

⇒ 指導内容について理解を得られているのであれば算定しない

⇒ 指導内容について理解が得られていない or 初めての内容を指導する場合には算定

⇒ お薬手帳に指導内容を記載

⇒ 乳幼児服薬指導加算を算定

⇒ 会計

乳幼児の適切な服薬指導の一例

誤飲防止について

薬の保管

乳幼児は薬とお菓子の違いが判りませんので保管の際にはお菓子などの箱に入れないようにしてください

乳幼児は口になんでも入れてしまうので保管の際には手の届かないところに保管してください

適切な服薬方法の指導について

内服薬

乳幼児は粉の内服は難しいので服用直前に少量の水や湯ざましを加えて混ぜ、スプーンやスポイトで口の中に入れ、その後、水、湯ざましなどを飲ませませてください。話しかけて飲ませ、上手に飲めたら、ほめてあげるとよいでしょう。

乳幼児は粉の内服は難しいので少量の水を加え、練ってペースト状とし、口の中の頬の内側や上あごに塗りつけ、水、湯ざましなどを飲ませませてください。舌先は苦味を強く感じるので避けましょう

乳幼児はくすりの「苦味」「におい」「ざらつき」等が原因でくすりを嫌がることがあるのでくすりの味を隠すため、赤ちゃんが好む飲食物の少量に混ぜて一緒に飲ませます。ミルクが嫌いになることがあるのでミルクには混ぜないようしてください。

乳幼児はくすりの「苦味」「におい」「ざらつき」等が原因でくすりを嫌がることがあるので冷たいと味覚が鈍るため、アイスクリームやシャーベットなどに包み込むようにして飲ませてください。

吸入薬

乳幼児はうがいなどできないので吸入後に水を飲ませたり、食事をさせるなどすることで口の中の感染を防いでください。

乳幼児はネブライザー使用中に落ち着かず、うまく吸入ができないことがありますので吸入中は深呼吸をするように声掛けを行い、口の中にたまった唾液はティッシュなどでふき取ってください。

外用薬

乳幼児は坐薬を親族が挿入するのでおむつを替える姿勢になった入れてください。押し込んだ後は出てこいように押さえててください。

点眼薬

乳幼児は点眼剤を嫌がる可能性があるので嫌がる場合には寝ている間に点眼してください

乳幼児は泣いたり機嫌が悪くなっている可能性があるので泣いているときには涙で薬液が流れてしまうので避けましょう。また落ち着いていないと容器の先で目を傷つけることがあるので注意してください。

乳幼児に起きやすい注意点

吐いた時の対応

乳幼児は胃の内容量が少なく、構造上も逆流しやすくなっているのでお腹がいっぱいのときの服薬は避けるようにしてください

乳幼児は胃の内容量が少なく、構造上も逆流しやすくなっているのでもし30分以内で吐いてしまった場合には少し休憩して吐き気が収まってから服用させてください。

乳幼児は胃の内容量が少なく、構造上も逆流しやすくなっているのでもし30分以上経過して吐いてしまった既に吸収されている可能性があるので、再度服薬をしないように注意してください。

まとめ

たかだ12点、されど12点ということで積極的に算定している薬局もあると思います。

上記は私の個別指導から学んだ例をあげましたが、まだまだ様々な乳幼児に特化した服薬指導の例があると思います。定期的に「なぜ乳幼児に必要か」「乳幼児に特化した指導」の2点の軸がぶれないように注意していけば問題ありません。